● 子どもの本心
「ママには決められたくないから!」
娘が夏休みに 旅行に行きたいというので
「どこにする~?」
「いつにする~?」と、メールで話を進めていると
「ママには決められたくないから!」と
返信メールが来ました。
相談していただけで、「この日にしてね!」ともいっていないのに
最初にくぎを刺されました
おそらく、娘が拒食症になる前の私は
「どうしたい?」と聞いておきながら
「こうしよう」と決定、決断していたのだと思います。
それで、満足しているのは私だけで
娘は
いつも、自分には決めさせてもらえない・・・と感じるようになり
「どうしたい?」って聞いておきながら、ママが決める・・・
「どうせ私の意見なんか聞いてくれない。いつもママが正しいんでしょ!」
と言うようになりました。
そして、話し合っているようでいて
毎回、最終的には私が
「こうしよう!このほうが上手くいくから! このほうが効率が良いから!!」と
決定していたのでした。
そのころの私は
娘にこのように言われても
自分が何でも決めて娘に従わせていたなんて全く気付いていなかったのです。
そんなつもりは、全くなかったのです。
気持ちや思いを聞かれているようでいて
尊重されることのなかった娘は
だんだんと
「どうせ私なんて・・・・・」と思うようになり、
無力感にさいなまれるようになり・・・・
自分を肯定できなくなり・・・
否定するようになり・・・
痩せることでしか自分を認められなくなっていったのでした。
このようなプロセスは
後になってわかったもので、
拒食症にまっしぐらに向かっていた異常な状態の時には
一体何が起こっているのか?
どうして、そんなにまでして痩せたいのか?
全く理解できませんでした。
拒食症に向かうプロセスでは
一般的な常識を超えたところにある
『 心の しくみ 』 が働いている・・・。
治しながらだんだんとわかっていきました
だから
「食べなさい。体重を増やしなさい。」といえばますます悪化するし
「あなたの思ったようにしたらいいんだよ・・・
もし、食べられなかったら無理して食べなくてもいいんだよ」と言ったら
少しずつでも食べはじめる・・・。
そんなことが起こったのでした。
体重がもう限界に来ているお子さんに
「食べてもいいし、食べなくてもいいよ」というのは
親の立場では
恐怖を伴うものであることは間違いありません。私もそうでした。
「もし、食べなくてもいいよ、と言って本当に食べなかったらどうしよう・・・。
これ以上体重が減れば確実に入院・・・。
食べろ!って言いたくてたまらない。
不安で不安でたまらない・・・・」
そう感じていらっしゃることと思います。私自身、そう感じていたのです。
私も、
「この子がこれ以上痩せたら・・・」と体重を減らさないためにどうしたらいいか・・??で
頭が一杯でした。
けれど
とても不思議なことに
勇気を出して
清水の舞台から飛び降りるつもりで
なんとかしたい!という一心と
何とでもする!!という自分の中での 覚悟と決心をもって、
「食べてもいいし、食べなくてもいいよ」と
本人を支配したり、強制したり押さえつけたりするのをやめ
『あなたのことをあなたが決めていいんだよ』という
想いをこめた 言い方に変えた途端・・・
娘は
「あれ食べてみようかな? これ食べてみようかな?」と意欲的になりました。
食べること以外にも
娘に関わることを
娘の意志で決めていいんだよ・・・と声を掛け
「それはおかしい!それはあかんわ! そんなことしてどうすんの!!!???」と
私のココロの声が叫んでも
自分で決めて自分でやれる!という快感を得始めると
娘はだんだん明るくなり
徐々に自信を取り戻し始めたのでした。
子どもを受け入れ、認めると子どもは変わり始める
拒食症ならなおさらです。
「ママには 決められたくない!!」
という、布石は
拒食症の時には言えなかった
(言ってもどうせ聞きいれてもらえないに決まっているという怒りと悲しみと情けなさ)
本当の娘の声なんだなぁ・・・としみじみ感じました。
●何も感じていないから黙っているのではない。
●何も思っていないから黙っているのではない、大人しくいい子にしているわけではない。
●私は、
言いたくても言えないのよ!!だって言ってもどうせ大人の意見を押し付けるんでしょ!
ママには、そんな私の気持ちがわかるの?
何も言わず、大人しく、大人から見て(都合よく)良い子は
心の中でこう叫んでいるのかもしれません。
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2010年4月18日の記事をご覧くださいませ。
拒食症はココロの病気です。
ココロを治すことに取り組み、一日も早く笑顔が戻ってきますように・・・
未来がきらきらと輝きに満ち溢れますように・・・
絶望が希望に変わりますように・・・
あなたを応援します。
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