● 拒食症 ７８ 母親の苦悩
「あんまり行きたくないんだけど（←この言葉にカチン）
エントリーシート出したら通っちゃった。
（大阪から）東京までの新幹線代ちょうだい。
２次試験通ったらまたちょうだいね。」
私の娘は
お金に関するメンタルブロックがなく
当たり前のように
「お金ちょうだい」と言う。
「お金をもらうことはイケないことだ」というメンタルブロックを持っていて
なかなか「お金ちょうだい」と言えず
そのことで苦しんでいる人もいる。
そのような人は、例えば経営者などで
事業が上手くいきお金が儲かり始めるとある種の不安に襲われたりする。
娘には、そのメンタルブロックがない。
それはそれで肯定できる面なのだが、
あまりにも当たり前のように言われると
つい
カチン
ときて
「大阪、東京往復したら（ハッキリは覚えていないけど）
約３万円だし、 １０回、往復したら３０万円。
簡単に言わないでよ。」と言いたくなる。
私は
『 ママ・・・悪いんだけど
東京まで面接に行くから交通費出してもらえる？」と言ってほしかったのだ。
本当は・・・。
そのこころが、
カチンときて
「大阪、東京往復したら（ハッキリは覚えていないけど）
約３万円だし、 １０回、往復したら３０万円。
簡単に言わないでよ。」
という、きつい 言い方になって現れた。（一方的ですね
）
私は、娘が拒食症だった時の娘の苦しみとともに
自分がどれだけ苦しんだかを
決して忘れてはいない。
こんな言い方をしたら、
拒食症の時なら
一気に悪化して
「ご飯食べない。私は存在しないほうがいいから。
どうせ、わたしなんかいないほうがいいんだから。」
とまで、なっていた。
そして、私は
吐き出した言葉を後悔しつつも
『なぜ、私はこんなに苦しめられるの？』と被害者意識にどっぷりつかっていた。
子どものこと以外にも多くの抑圧があったから。
嫁は自由にしてはならない。
嫁は楽しんではいけない。
実家へは度々行ってはならない。
嫁は自分で自分のことを決断してはならない。
言われたとおりにしろ。
嫁は猫以下など・・・。
特に、夫が
拒食症のみならず、子どもの教育に１００％近く無関心。
仕事さえしていれば役割は果たしていると豪語し、
「おれは、知らん。俺は 精神病の子供の世話はようせんからな！」と
放棄し、
そのことについての怒りよりも
自分がすべてを背負っているという
想像を絶する重圧が、激しいストレスになっていた。
そして、
被害者意識を生んでいた・・・と今は思う。
私は、なぜ、あの時
うつ病にならずに踏ん張れたのだろう・・・
娘との
気持ちを逆なでするようなやり取りや
どこにも光がないように思えた毎日から
それでも光を探し、あきらめずに可能性を信じて
生還できたのは
やっぱり、『例外になって治して見せる！』という信念と
姑や夫に掛けられていた呪縛をこれを機会に
捨てて、ある意味、気が楽になったからかもしれない。
（この状況のおかげで私は
姑や夫からの理不尽な命令的なことを
ハイハイと聞いている場合ではなくなった。
これはもしかしたら、娘が拒食症という姿を借りて
私を自由にしてくれようとしてくれているのでは？
私を助けようとしてくれているのではないかと、感じた。）
きつい言葉を放ち、
子どもの目を見ずに言葉だけ掛けたり
（目を見ないというのは ココロを見ない、というメッセージになる）
無関心にしていれば
子どもは簡単に傷つく。
無意識にであっても
傷つけるのは、恐ろしく簡単だ。
けれど、その傷を治すには時間がかかる。
自分の思うような言動を期待して接すれば接するほど
子どものココロを傷つける。
子どもと言っても別の人間。所有物ではない。
私が何を伝えるか、というコミュニケーションをやめ、
子どもは何をわかってほしいと思っているのか『聞く』という姿勢の
コミュニケーションが
回復へ向かわせる力になっていった。
私はこの後、娘にこう言った
「●○円、入金しておくね。安心できるでしょう
」
娘、
「ありがと。明細メールするね。」
娘は、お金が欲しいのではなく
交通費を事前に立て替えて欲しかっただけなのだ。
自分の生活費から立て替えるには金額が大きいので
事前に入金しておいてほしかったのだ。
子どもが何かを言ってくるときには
・関心を向けて欲しい
・安心したい など・・
そんな気持ちが背景にあることを意識していると
ココロを受け止められるコミュニケーションになる。
拒食症はココロの病気です。
ココロを治すことに取り組み、一日も早く笑顔が戻ってきますように・・・
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携帯からリンクできないようですので携帯からお読みいただいている場合は
２０10年４月１８日の記事をご覧くださいませ。
拒食症とは一体何なのか？
治すための取り組みは？
一見、後退しているような症状も 実は治るための過程であり、
プロセスの途上にいることが多々あります。
娘を治す過程で体験したこと、そして知りうるすべてをアドバイスさせていただきます。
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